コンシェルジュノート

2011/03/15 コンサルタントコラム

老舗ホテルの未来はあるのか①

 38日の新聞に「ホテル仙台プラザ25日で閉鎖」という見出しが躍った。

 ホテル仙台プラザは1888年(明治21年)に創業した東北を代表する老舗のシティホテルである。皇室関係者や著名人も多く投宿しており、2006年から2009年までプロ野球楽天の野村元監督の定宿であったことでも有名だった。

 

 閉鎖の要因としては、いくつか上げられている。

 

 まず一つは、競合環境の激化である。仙台市内のホテル数は、20003月期に114施設だったのが、201012月には148施設まで増加している。


 主なところでは、顧客満足度が高いホテルとして有名なリッチモンドホテルプレミア仙台駅店が2008年に、三井ガーデンホテル仙台やホテル・モンテ・エルマーナ仙台が2009年に、外資系のウェスティンホテル仙台が2010年に相次いで開業している。

 高級ホテルから割安なビジネスホテルまで多業態のホテルがひしめき合っている。特に宿泊特化型やビジネスホテルについては仙台駅から徒歩10分以内に10施設程度が集積している有様である。

 完全に供給過剰な状態となっている。このような競合環境の激化によって2009年には老舗の仙台ホテルが閉鎖、2010年には仙台エクセルホテル東急も閉鎖している。老舗が閉鎖し、新旧入れ替わりが進んでいるところであった。

 

つづく