コンシェルジュノート

2010/11/24 コンサルタントコラム

ホテル・旅館業界が他業種から得られるものとは1-①

私は日頃からホテル・旅館業界が生き残って、いや成長していくためには他業種を参考にすべきであると考えている。この「他業種から得られるものとは」は断続的に書いていきたい。今回は、航空会社のLCCから、ホテル・旅館業界が得られるものはないか探っていきたい。

ホテル・旅館におけるイールドマネジメントあるいはレベニューマネジメントという技術は航空会社から導入されたことは余りにも有名なことである。席数も決まっており、そのフライトでどれだけ高単価で埋めることが出来るかという課題は、ホテル・旅館業界と全く同一であることから派生した技術である。今や外資系はもとより、遅れていた国内資本系の独立ホテルにも導入が浸透している技術である。

一方、ホテル・旅館業界はコモディティー(汎用品)化が進んでいるように見える。特にビジネスホテルはこの傾向が強い。つまり、ハード及びソフト面での差別化が、難しくなってきている。どのホテルもコンセプトの違いから提供サービスやプロモーションの違いはあるものの、冷静に考えてみればそれほどの違いはなくなっているように見える。結果的に価格競争に陥っているビジネスホテルが多い。

であれば、徹底的にコストパフォーマンスを上げていく方策はないのであろうか。レベニューマネジメントのように航空業界から得られるヒントはないのであろうか。

現在、世界でもっともコストパフォーマンスが高いと言われているライアンエアーについて次回から取り上げてみたい。

 つづく