コンシェルジュノート

2011/05/11 コンサルタントコラム

震災対応の資金融通策に思う

 未曾有の大震災の直接被害、間接被害、計画停電や風評等の被害に会われた企業に対して数々の対策が打ち出されている。まずは、金融円滑化法に従い、返済猶予などの条件変更に金融機関は柔軟に対応するよう改めて要請が出されている。災害復旧貸付やセーフティネット貸付などの融資施策、災害関係保証やセーフティネット保証など信用保証協会の保証枠の拡大、雇用調整助成金や失業給付金の特例措置など雇用関係施策などだ。これらの施策によって、何とか踏ん張って再起を図る道筋を立てられている中小企業も多いことだろう。

 しかしながら、要注意先※ないし要管理先※以下の債務者にとって、融資や保証枠の拡大の恩恵を受けることは難しい。弊社の支援策はほとんどの中小企業がこのような債務者ばかりである。そして、実際にこれらの施策を申し込んだにもかかわらず、実行されないことがほとんどである。そうなると、もう破綻してしまうしかないのである。

 これは、融資や保証の審査が正常先の企業を基準に置いているからである。つまり、財務内容の悪い企業には融資できないという、平常時の論理がまかり通っているからである。未曾有の震災という有事における中小企業の再生を考える場合、再生の可否を充分に判断した上で柔軟に審査してもらうことは出来ないのだろうか。

 

 要注意先:恒常的赤字等で3か月以内の延滞や軽度のリスケを実施している債務者

 要管理先:要注意先よりも財務状況が悪く、3か月以上の延滞や条件緩和を実施している債務者

終わり